HSPのあなたは、うつうつとした気分に悩まされていませんか?

それはね、HSPの性質が影響しているのよ。
決して、あなたの頑張りが足りないからじゃないの。
その原因がわかれば、うつ病の発症を予防することも可能よ。
そうしないと、いつまでも無理して、ますます苦しくなっちゃうことだってあるわ。

私はどうしたらいいの?

ここではHSPがうつ病になりやすい7つの原因とその予防策を紹介するね。
できそうなことからやってみて。
このようなことよ。
原因①慢性的にストレスフルな環境にさらされている
→対策:どんな環境・人・物が、自分にとってストレスフルかを知る
原因②:人一倍、感情に深みがある
→対策:感情のコントロール方法を身につける
原因③:精神的に病んでいる人の感情をもらってしまう
→対策:人と境界線を意識して付き合う
原因④体の感覚を敏感に感じとってしまう
→対策:全身の感覚を確認する
原因⑤:想像力が豊かでいろいろ考えてしまう
→対策:HSPであるメリットを理解し、大事にする
原因⑥:周りの人と感覚が違い、欠如感を持っている
→対策:HSPの性質や快適な環境が必要なことを理解してもらう
原因⑦:刺激を受けてから回復まである程度の時間を要する
→対策:焦らず、リセットする時間を設ける
ぜひ参考にしてね。
目次
HSPの人がうつ病になりやすい7つの原因

では、HSPの人がうつ病になりやすい原因を1つずつ解説していくよ。
HSPがうつ病になりやすい7つの原因
【原因①】慢性的にストレスフルな環境にさらされている
HSPの人は、非HSPの人にとっては何でもない刺激に対しても、神経システムが反応しやすい状態にあります。
これはHSPの主な4つの特徴のうちの1つとして挙げられます。

詳細の説明は以下の記事を参照してね。
↓↓↓
そのためHSPは、ストレスフルな環境が長期間続いたり、度々そのような環境にさらされると疲れ切ってしまい、通常の生活を送れなくなることがあります。
【原因②】人一倍、感情に深みがある
HSPの人は非HSPに比べて、ネガティブにもポジティブにも感情的な反応しやすい傾向があります。
人一倍、深い悲しみを味わい、その反面、人一倍、大きな喜びを感じることができます。
例えば・・・
・涙が止まらない
・悲しみの底から抜け出せない
・感動しすぎて気持ちが高ぶる
つまり、非HSPの人に比べて感情の振れ幅が大きく、ネガティブな方向へ大きく振れた時には自分でも手のつけようがないほどになることがあります。(図1)

【原因③】精神的に病んでいる人の感情をもらってしまう
HSPは周りの人の感情を、自分も同じように感じる傾向があります。
これもまたHSPの主な4つの特徴の1つです。
例えば・・・
・相手が喜んでいれば、それは自分の喜びに直結する
・相手が悲しんでいると、自分まで悲しい気分になる
非HSPであっても、人の表情や声などから相手がどういう感情を抱いているのかを想像することはできます。
一方、HSPの場合は相手の感情と同化してしまう点が特徴的です。

共感力、相手との感情の同化について、詳しくは下の記事を参照してね。
↓↓↓
つまり、周りに精神的に病んでいる人がいると、同じような精神状態になってしまう傾向があります。
【原因④】体の感覚を敏感に感じとってしまう
HSPは、体のちょっとした感覚を敏感に感じとってしまう傾向があります。
例えば・・・
・お腹が空いた
・喉が渇いた
・暑すぎる/寒すぎる
・体が疲れている
・休息が足りていない
このように体の感覚や変化に敏感に気づいてしまうため、それらが不安のタネとなることがあります。
【原因⑤】想像力が豊かでいろいろ考えてしまう
良い方向にも悪い方向にも、想像力が働きます。
これはHSPの主な4つの特徴のうちの1つ、情報処理の過程の深さと関係します。
例えば・・・
・夢やファンタジーに思いを寄せ、深く思考するのが好き
・上手くいかない事や状態が悪化することを簡単に想像できてしまう
後者の場合、不安や恐怖を抱きやすくなります。
【原因⑥】周りの人と感覚が違い、欠如感を持っている
HSPは、全人口の20%の存在で、どちらかというとマイノリティに属します。
加えて、非HSPに比べて、深い感情や思考がを持っています。(図1、図2)
これはHSPが非HSPより共感や思いやりを司る神経、「ミラーニューロン」が活発に働くことが関与していると考えられています。

そのため、HSPがマジョリティ(非HSP)に合わせて家庭や社会に適応しようとすると、その差の穴埋めをしようと働いてしまうことがあります。
例えば・・・
・動揺していないフリをしよう
・気づいていないフリをしよう
・大らかなフリをしよう
・落ち込んでいないフリをしよう
・喜んでいないフリをしよう
・元気なフリをしよう
そこまでしないと、非HSPと共存できない自分にはどこか欠陥があるのではないか、と無意識に思っているのかもしれません。
それが、自信のなさや自己肯定感を低めることに結びついていると考えられます。
【原因⑦】刺激を受けてから回復まである程度の時間を要する
HSPは以上のような理由で、心と体に負担がかかりやすい状態にあります。
にも関わらず、非HSPに合わせて同じようなペースで過ごそうとすることで、さらに慢性的にストレスが積もっていることがあります。

HSPって大変ね。

そうかもしれないね。
では、うつ病にならないための予防策が分かると、どうかしら。
HSPがうつ病にならないための7つの予防策

HSPがうつ病にならないための7つの予防策を解説していくよ。
HSPのためのうつ病の予防策7つ
【予防策①】どんな環境・人・物がストレスフルかを知る
HSPにとって、慢性的にストレスとなっている環境・人・物は、どういったものがあるでしょうか。
例えば・・・
・雑音が気になる空間
・しばしば親から愚痴の電話がかかってくる
・片付けられないほど物にあふれている
このように、具体的に慢性的なストレスの原因となっているものを洗い出します。
そして、排除できるものはできる限り排除する、もしくは積極的に避けるように気をつけてます。
上の例で言えば・・・
・耳栓をする
・電話に出ない
・物を捨てる

でも、一緒に働いている同僚とか、一緒に住んでいる家族とか、すぐに避けられない場合はどうすればいいの?

その場合は、次のようにするといいよ。
【予防策②】感情のコントロール方法を身につける
感情をコントロールする方法を習得していきます。

そんなことできるの??

コツは、「感情」と「あなた」を別物だとして捉えることよ。
例えば、「悲しい私」(図3)ではなく、「悲しい」という気持ちと「私」というふうに、分けて考えるの(図4)。



要するに、体から物理的に感情を外に出すようにイメージするの。
このやり方が難しい場合は、感情を外に出す他のやり方を、下の記事の中で紹介しているので、参考にしてみてね。
↓↓↓
【予防策③】人と境界線を意識して付き合う
さらに、精神的に病んでいる人などから感情をもらいそうな場合には、意識的に相手との間に境界線を引くようにします。

相手に対して、Noって言えたら楽なんだけど、それができないんだよなぁ〜

そうよね。
もちろん、勇気を出してNoということは、とても大切。
ひとつ動画を紹介するね。
↓↓↓
アメリカの心理セラピストのサリー先生は、この動画の中で、健全な人間関係を築くための境界線についてお話ししています。(画面右下の歯車から、日本語の翻訳を選択できます。)
こちらの記事内で、周りからのネガティブな影響を受けずに、自分の身を守る誘導瞑想(音声あり)を紹介しています。
↓↓↓
【予防策④】全身の感覚を確認する(ボディスキャン)
全身の感覚を頭の先から、足の先まで、丁寧に確認していきます。
【やり方】
①ゆったりとした服装で、仰向けに寝る
②呼吸に意識を集中させる
③意識が呼吸からそれてもOK。
呼吸から意識がそれたら、また呼吸に意識を戻す。
④空気が全身に流れていく道をイメージ
鼻→お腹→左のつま先
左のつま先→お腹→鼻
⑤体の緊張している箇所・不快な箇所を確かめる
左足の裏→左足の付け根
右足の裏→右足の付け根
腰回り→首
首→左腕→左ての指先→左の鎖骨
左の鎖骨→右腕→右手の指先→右の鎖骨
右の鎖骨→顔→頭皮→頭のてっぺん
⑥体全体を意識して呼吸する
これは、マインドフルネスの手法で、ボディスキャニングといいます。
マインドフルネスはHSPにとても有効だと実感している体験談はこちら。
↓↓↓
【予防策⑤】HSPであるメリットを理解し、大事にする
一見ネガティブな要素に思われるものの裏側には、ポジティブな要素が存在します。
どちら側からHSPを捉えているかの違いです。(図5)

ネガティブな感情に引っ張られたままだと、なかなかその裏側が見えてきません。
そうならないためには、どうしたらいいのかは、超有能?!HSS型HSPの特徴をおさえ才能に気づく5ステップで詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
【予防策⑥】HSPの性質や快適な環境が必要なことを理解してもらう
身近な人やいつも顔を合わせる人に、HSPのことを理解してもらうことで、前述のような人付き合いにおいて境界線を引くことや、快適な環境をつくることがより容易になります。

でも、なかなか周りの人が分かってくれなかったら、どうしたらいいの?

人を変えることはできないから、期待せずに割り切って、自分で出来ることに集中するといいよ。
【予防策⑦】焦らず、リセットする時間を設ける
HSPの感情の振れ幅は大きいため(図1)、こまめにリラックスする時間を設け、リセットするように心がけましょう。
こまめなリセット時間によって、雪だるま式に増えていくストレスにストップをかけることができます。

リラックスするために、何をしたらいいの?

周りの人を優先させてしまいがちなHSPにとっては、何をするよりも、優先的に自分自身をケアするという意識を持っていることの方が大切よ。
HSPにあったリラックスの方法については、下の記事を参考にしてね。
↓↓↓

HSPとうつ病の境目はどこ?
HSPはそもそも心理学の分類によるもので、気質(性質)を表すものです。
病気ではなく、治すものではありません。
一方、うつ病は心の病で精神科の領域となります。
しかし、HSPとうつ病の症状はとても似ているため、見分けが難しいと言われています。
また、HSPからうつ病を発症することもあります。
HSPとうつ病の明らかな違いは、自殺願望があるかないかだと言われています。
(HSPだけの場合は、自殺願望はありません。)
うつ病は早めの発見が回復を早めます。
詳しくは精神科やメンタルクリニックへご相談ください。
【参考サイト】
https://www.solutionstoallyourproblems.com/highly-sensitive-people-and-depression/
http://highlysensitive.org/highly-sensitive-people-and-depression-overstimulation-may-lead-to-depression/
なんで、こんなに人より傷つきやすかったり、気持ちが落ち込みやすかったりするのかって思っちゃうの。